11/21/19:46
|
03/30/11:00
「政府転覆」をタイトルにした外山恒一氏の都知事選ポスターの2種類目を発見。お笑いのノリのふざけたバージョンはいわばカモフラージュだったらしい。演説で言っていたように、実はもう1種類あり、こちらはメッセージびっしりの主張がたっぷりこめられたバージョンになっている。ポスターには大きく「まだ反抗期」の文字も。 が、どちらにしても都政とはまったく関係ない内容だというところに、ある種のエンターテイメント的要素があるように思える(笑)。 「ただフザケテイルと思われるのもシャクなので たまにはマジメなことも書いておくか」から始まるメッセージは、マイノリティ(少数派)の団結による敵との応戦。今は「国家の内側での多数派対少数派の内戦」の状態であり、社会の多数派が少数派を力でつぶしにかかっている状況で、それに団結して応戦しようと主張する。テロ対策の拡大による監視強化、DVやストーカーや喫煙といった新たな罪名を作っての排除など、少数派を犯罪者予備軍としてつぶしていこうとする多数派の攻撃に応戦しよう、というのが彼の主張だ。「もっとも憂えるべきは軍隊の拡大ではなく警察の拡大です」とも。 賛否はともかく、言葉に破綻がなくなかなか読ませる内容であり、ありがちな神かがったメッセージではないという点では一読の価値はある。しかし「戦う」ことが目的だという以外に何をゴールにしているのかはまったく不明。そもそも、それが都政となんか関係あんのか?と小一時間問い詰めたくなるところではある(笑)。 演説放送のどこか講談師のような秀逸なエンターテイメント的な語り、ポスターを2種類使ったトリックなど、彼は政治家というよりTVや雑誌メディアでの文化人タレントとしての素養が突出している。すでにネットの一部でかなりの盛り上がりを見せており、ある意味まんまと彼の都知事選を使ったパフォーマーとしてのピーアールは成功していると言えそう。 部分的に頷けるところはあるにしろ、全体としては、急に社会に目覚めて尖った主張をする中学生の生徒会長選挙ポスターのような印象を受けたのは、自分が「大人の多数派」だからなのか(笑)。自ら何度も「まだ反抗期」と書いているところに自覚はありそうだが。 ポスターの最後には『とりあえず「外山恒一」とでも落書きして投票箱(ゴミばこ)へ!』との一文あり。 □ファシズムへの誘惑(外山恒一) (f)
PR
|
|
|