秋葉原でまた都知事選のユニークなポスターを発見した。今度は石原慎太郎氏と並ぶ有力候補の浅野史郎氏のもので、なぜか巨乳女性のイラストともに「再起動しなきゃならないほど…フリーズした都政」などと、都政とOSをからめたメッセージがついている。

秋葉原にいるオタク達に訴えようという狙いからか、ポスターは腰に手を当てて余裕の表情を見せる“S系お姉さん”をイメージしたイラストが大々的に使われ、肝心な浅野史郎氏の顔は右下の隅に少しあるだけ。ミニスカートを穿いてシャツから巨乳をちらつかせるその女性は、こう訴える。

「再起動しなきゃならないほど…フリーズした都政 8年間も辛抱して使ってどうだった？ この際思い切ってオープンソースなOSに乗り換えた方がいいと思わない？」

えっパソコンのOSの話だったんですか？と最後にずっこけてしまうところだが、都政とOSは同じくらい重要だということを言いたいのだろう。

実はこれ、浅野氏が考え出した支援者によるオリジナルポスターの一つ。浅野氏自身がほぼ白紙のポスターを用意し、白紙の部分に支援者がオリジナルの内容を書き込むというコンセプトで作られたもの。各地に地元密着型のポスターがあるようだ。

しかし、アニメ系イラストとオープンソースOSの話を持ち出すところはいかにも秋葉原的ではあるものの、結局のところ浅野史郎氏が都知事になって何をするのかという肝心な政治的メッセージはまったく見えないのが難点。浅野氏自身のメッセージではなく、書いた支援者自信の独りよがりなメッセージになってしまい、浅野氏自身がなにを訴えたいのかよくわかなくなってしまっているのが現実。インパクトはあるが、現実の政治とはほど遠いお子様チックな内容であり、これも中学生の生徒会長選のようなレベルというほかない。

有力対抗馬がこれでは、石原慎太郎氏の再選確実か？都知事選の投票は明日の8日(日)。

□浅野史郎
http://www.asanoshiro.org/
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