秋葉原にはいろいろと変わった名物があるが、インパクトは大きいのに意外と知られていないのが老舗の寿司屋が始めた「オタク丼」。古くからのまっとうな寿司屋が店先に萌え系イラストまで使って自前のメニューを宣伝しているという、伝統食文化としての寿司を愛している人にしてみたら噴飯物の事態が、秋葉原では起こっている。
秋葉原の食べ物系名物と言えば、おでん缶、メイド喫茶のオムライスなどが有名だが、知る人ぞ知るメニューが「オタク丼」。名前からするととんでもないものが入っていそうなイメージだが、実はごくまっとうなボリュームある海鮮丼で、これを出しているのも、まっとうな老舗寿司屋。
「寿司兼」という末広町に近いところにある寿司屋で、店構えも店内も基本的には普通の寿司屋だ。メニューの中身もごくまっとうな内容なのだが、なぜか店先には「アキバ系オタク丼」「アキバ名物」「アキバ名物!一度は食べてみよう」と書かれたインパクトのあるPOPが出ている。また、同時に萌え系の美少女イラスト付きで、まぐろ丼などのどんぶりメニューとランチ生ビールの価格をアピールする2枚のPOPも出ているのだから、これは普通じゃない。美少女イラスト付きでメニューを宣伝する寿司屋など、世界広しといえども、ここくらいなものだろう。店先の状態からは、とてもまともな寿司屋には見えないが、それでいて中身は普通なのだから、ある意味ではそっちのほうがビックリだ(笑)。
老舗の寿司屋というと頑固親父のイメージで、萌え系などもってのほか!とでも言いそうな感じだが、あっさりこういう文化を取り込んでしまうところが、さすが秋葉原の寿司屋。
「ところで、いったいいつからアキバ名物なんだ?」という突っ込みがありそうだが、そんな話は野暮というもの。だって、そんなもん言ったもん勝ちですからぁ~。
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