千代田区広報掲示板を見ていたら、なんとも安っぽいデザインのポスターが出ていたので、逆に思わずなんだろう?とのぞき込んでしまった。そこには「万世橋ルネッサンス」というタイトルがあった。ひえ~、名前の安さにもビックリ(笑)。
このポスター、とにかく、安い、ゆるい。そもそもタイトルが「万世橋」に「ルネッサンス」って、まさに田舎インテリが誰かに騙されちゃったかのようだ(笑)。ポスターのデザインも、そんなイメージにピッタリ。確認したところポスターは2種類あるようだが、うまい中学生が作ったのかな?くらいのチープさだ。
一つは、秋葉原UDXビルと上向き矢印と泡とJR秋葉原駅の電光看板が組み合わさったイラストに黒い太ゴシックフォントで「万世橋ルネッサンス」と書かれたもの。もう一つは、水晶体にある葉っぱを人間の手とロボットの手が囲い、「両手の向こうに見える世界へ。」というキャッチコピーのあるもの。古いものと新しいものの融合、未来志向、といったところがテーマなのだろうが、それにしても色使いといい、この単純な抽象化されたイメージといい、すばらしくゆるい(笑)。寂れた温泉街がイベント屋に騙されて未来展をやりましたって感じだ。
このイベント、秋葉原の万世橋地区町会連合会が主催で、デジタルハリウッド大学が協賛し、伝統的なものとロボットなど最先端のものを同時に展示してしまおうという企画らしい。万世橋付近は、古いものと新しいものが融合している場所なのだ、ということをアピールしたいのだろう。ポスターはデジタルハリウッド大学の学生が作ったらしいのだが、大学名の豪勢さの割には、あまりにゆるいセンスにビックリ(笑)。
イベント内容を確認すると、御輿とかロボットが展示されたうえに、さらにJAZZのライブもあるとかで、あれもこれもの泥臭い地域振興イベントっぽい。だいたい先端的なイメージを演出したいはずなのに、いまどき公式なWebページもない。大丈夫なのだろうか(笑)。
9月30日(土)と10月1日(日)にUDXビルのAKIBA SQUAREでやるそうだが、ここは秋葉原にあるイベントスペースの中でも好立地で、使うにはコストも非常に高いところ。いったい誰がどんなメリットを期待してお金を出したのだろうか。
万世橋地区を含む秋葉原という街は、自然体でいろんなものが生まれては消えていく、そんな大きな流れが魅力だ。だから、みんなが勝手にやってきて、勝手にどんどん紹介していく。別に「うちの街はこんなにすごいんです~」なんて必死にアピールする必要なんてないし(少なくとも今は)、むしろそれをやりはじめたら、まさに寂れた温泉街の販促活動になってしまう。
秋葉原では、電器店もパソコンショップも萌え系飲食店も、みんな自然発生的に生まれてきた。だからこそ、人から注目されるほどのクオリティや面白さが出てきたはず。どうもこのイベントは区や都の行政イベントの匂いがするのだが、そんなお上の主導だとこんなクオリティになるのね…と思ったりする今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか(笑)。
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