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JR秋葉原駅の1Fには今、とてもハイセンスで美しく、官能的とも言える大人向けデザインの広告が出ている。微妙にグラデーションのかかった背景に女性の手と足、そしてそれに絡みついたイヤフォン…そんな写真に社名だけが入った広告。その色彩感覚と素材の組み合わせは絶妙で、どこか官能的で美しい。銀座の宝石店が出した広告ではないかと思うクオリティだ。 しかし、そのセンスは秋葉原で果たして有効なのだろうか…。 秋葉原といえば、今じゃ幼児ポルノ天国一歩手前の状況だ。下着や肌を見せる幼女、やたらと巨乳な少女のイラストであふれている。その対象は年々低年齢化していて、ベクトルとしては明らかに幼児ポルノへと向かっている。 そんな状況で果敢にも大人向けのデザインで勝負するのは、挑戦なのか?それともマーケティングのミスなのか。広告主は、SIGNEOというMP3プレイヤーなどデジタルオーディオ機器を開発・販売している香港系メーカー。iPodを見ればわかるように、この手の製品にはブランド価値がモノを言うわけで、彼らもそれを狙っての広告戦略なのだろう。 しかし、秋葉原にいる人種に限っていえば、“官能的”と感じるセンスのベクトルは“子供っぽさ”にあり、“大人っぽさ”にはない。こんなにもハイセンスで美しい広告なのに、おそらくSIGNEOというマイナーなブランドはここ秋葉原では浸透しないだろう。広告のある場所も、通路にひっそりとあるだけで、改札口の床面を全面に使った同人誌ショップの広告とは対照的。すでに力と勢いの差が現れている。 個人的には、少なくとも過去10年で秋葉原に出た広告の中ではトップクラスの美しい広告だとおもうのだが…。惜しい、あまりに惜しい。ま、だいたいにしてSIGNEOの製品デザインがイマイチ安っぽいわけで、そこからまずなんとかしろよって…まぁそれがオチなんですけどね(笑)。 SIGNEO (f) PR
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